月末仕掛品の評価 先入先出法と加工換算量

先入先出法による原価配分の考え方と、加工進捗度を用いた加工換算量の計算を具体例で解説します。

先に投入したものから先に完成する。この前提で計算するのが先入先出法です。加工費の進捗度もここで学びます。

星野 ひな(普段) 星野 ひな

先生、平均法のほかにも配分の方法があるんですかぁ?

橘 美咲 先生(笑顔) 橘 美咲 先生

あるわ。先入先出法よ。
月初仕掛品は真っ先に完成した、と考えるの。

佐倉 葵(普段) 佐倉 葵

平均法との違いは明確です。
先入先出法では月末仕掛品は必ず『当月投入分から成る』と考えるため、月末仕掛品には当月の単価だけを使います。
月初原価は完成品側にすべて含まれます。

高梨 ひまり(普段) 高梨 ひまり

なるほど。
でも加工費のときの『進捗度』って何?

橘 美咲 先生(普段) 橘 美咲 先生

いい質問ね。
材料は最初に全部投入されるけど、加工の手間は完成に近づくほど多くかかるでしょう?
どこまで加工が進んだかを表すのが加工進捗度よ。

星野 ひな(普段) 星野 ひな

うぅ〜ん…進捗度をどう使うんですかぁ?

橘 美咲 先生(笑顔) 橘 美咲 先生

数量に進捗度を掛けて『加工換算量』にするの。
たとえば月末仕掛品100個で進捗度50%なら、加工費の計算上は100個×0.5=50個ぶんとして扱うのよ。

佐倉 葵(普段) 佐倉 葵

具体例で見ましょう。
当月投入の加工費が45,000円、完成品500個(うち月初仕掛品100個・進捗度40%)、月末仕掛品100個・進捗度50%とします。
先入先出法では当月の加工換算量を計算します。

橘 美咲 先生(普段) 橘 美咲 先生

完成品500個から月初の加工済み分(100個×40%=40個)を引いて、月末の加工換算量(100個×50%=50個)を足すと、当月加工換算量は500−40+50=510個。
単価は45,000÷510≒88.2円ね。
月末仕掛品加工費は88.2円×50個≒4,412円になるわ。

高梨 ひまり(笑い) 高梨 ひまり

月末仕掛品は当月の単価だけ、進捗度で数量を換算する。
ここがコツだね!

橘 美咲 先生(笑顔) 橘 美咲 先生

その通り。
先入先出法は月初原価を完成品にまわし、月末は当月単価で計算する、と覚えておいてね。

確認クイズ

先入先出法における月末仕掛品原価の計算に関する説明として正しいものはどれか。

  1. 月末仕掛品には月初仕掛品原価と当月投入原価を平均した単価を用いる
  2. 月末仕掛品には当月投入分の単価を用い、加工費は加工換算量で計算する
  3. 月末仕掛品の加工費は進捗度を考えず数量そのままで計算する
  4. 月初仕掛品原価はすべて月末仕掛品に配分される
こたえを見る

正解: 2. 月末仕掛品には当月投入分の単価を用い、加工費は加工換算量で計算する

月末仕掛品には当月投入分の単価を用い、加工費は加工換算量で計算するが正解。選択肢1は平均法の説明。選択肢3は進捗度を掛けた加工換算量を使う。選択肢4は月初原価は完成品側に含める。

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