ソフトウェア(市場販売目的)の区分と償却

市場販売目的ソフトの、研究開発費と資産計上部分の区別、および償却方法を解説します。

販売するために作るソフトウェアは、研究開発の段階と、製品を作り込む段階で処理が分かれます。線引きが重要です。

高梨 ひまり(普段) 高梨 ひまり

先生、自社で使うソフトは資産にするって習ったけど、売るために作るソフトも同じでいいの?

橘 美咲 先生(笑顔) 橘 美咲 先生

ソフトウェア(市場販売目的)は少し違うの。
制作の途中に区切りがあって、その前後で処理が分かれるのよ。

佐倉 葵(普段) 佐倉 葵

区切りは『最初に製品として販売できる製品マスターが完成した時点』です。
ここまでにかかった費用と、それ以降にかかった費用を分けて考えます。

星野 ひな(普段) 星野 ひな

うぅ〜ん…前半と後半で、何が違うんですかぁ?

橘 美咲 先生(普段) 橘 美咲 先生

最初の製品マスターが完成するまでの費用は、研究開発の段階だから研究開発費として費用処理するの。
それ以降、製品マスターを改良したり量産化したりする費用は、無形固定資産として資産計上するわ。

高梨 ひまり(普段) 高梨 ひまり

つまり、最初の完成品ができるまでは費用、そのあとの作り込みは資産ってこと?

橘 美咲 先生(笑顔) 橘 美咲 先生

その通り!
最初の製品マスター完成が分かれ目ね。
資産計上したソフトウェアは、そのあと償却していくの。

佐倉 葵(普段) 佐倉 葵

市場販売目的のソフトウェアの償却は、見込販売数量(または見込販売収益)にもとづく方法などで行い、原則3年以内に費用配分します。

星野 ひな(笑顔) 星野 ひな

自社利用が定額法だったのに対して、こっちは売れ方に応じて償却するんですねぇ。

橘 美咲 先生(普段) 橘 美咲 先生

そうなの。
ただし各期の償却額には、残存有効期間(3年以内)にもとづく均等配分額という下限があるわ。
区分と償却方法をセットで押さえてね。

高梨 ひまり(笑い) 高梨 ひまり

製品マスター完成が境目、って覚えとくよ!

確認クイズ

市場販売目的のソフトウェアに関する説明として正しいものはどれか。

  1. 制作にかかった費用はすべて研究開発費として費用処理する
  2. 最初の製品マスター完成までの費用は研究開発費、それ以降は資産計上する
  3. 制作にかかった費用はすべて無形固定資産として資産計上する
  4. 自社利用ソフトと同じく必ず定額法で償却する
こたえを見る

正解: 2. 最初の製品マスター完成までの費用は研究開発費、それ以降は資産計上する

最初の製品マスター完成までの費用は研究開発費、それ以降の費用は資産計上するが正解。選択肢1・3はすべて一方に寄せており誤り、選択肢4は見込販売数量等にもとづく方法(3年以内)で償却する。

🔖 この記事の関連書籍

Amazonアソシエイトリンクを含みます。他分野は おすすめ書籍ページ へ。