満期保有目的債券と償却原価法(定額法)

額面と取得価額の差を満期まで毎期調整する償却原価法の考え方と計算を解説します。

額面より安く(または高く)買った社債は、満期に向けて帳簿価額を調整します。その方法が償却原価法です。

高梨 ひまり(普段) 高梨 ひまり

先生、社債を額面より安く買うことってあるの?
なんで額面と違う値段なの?

橘 美咲 先生(笑顔) 橘 美咲 先生

あるのよ。
市場の金利と社債の利率がズレると、額面100円の社債を96円で買えたりするの。
この差額を満期まで放っておかず、少しずつ額面に近づけるのが償却原価法よ。

佐倉 葵(普段) 佐倉 葵

差額が生じる理由は、券面利子率と実効利子率の差です。
2級では原則として毎期一定額ずつ調整する定額法で計算します。

星野 ひな(普段) 星野 ひな

うぅ〜ん…具体的にはどう計算するんですかぁ?

橘 美咲 先生(普段) 橘 美咲 先生

たとえば額面100円を96円で取得、満期まで4年なら、差額4円を4年で割って毎年1円ずつ帳簿価額を増やすの。
仕訳は『満期保有目的債券1/有価証券利息1』ね。

高梨 ひまり(笑い) 高梨 ひまり

毎年ちょっとずつ帳簿価額が増えて、満期には100円になるんだ!

橘 美咲 先生(笑顔) 橘 美咲 先生

その通り。
増やした分は『有価証券利息』という収益になるの。
安く買えた分が、実質的に利息として毎年入ってくるイメージね。

佐倉 葵(普段) 佐倉 葵

逆に額面より高く買った場合は、毎期帳簿価額を減らし、有価証券利息を減額します。
方向が逆になる点に注意ですね。

星野 ひな(笑顔) 星野 ひな

安く買ったら増やす、高く買ったら減らす。
満期に額面ぴったりになるんですねぇ。

確認クイズ

額面100円の社債を96円で取得し、償却期間4年・定額法で処理する場合、1年分の調整額と処理として正しいものはどれか。

  1. 毎年1円ずつ帳簿価額を減らし、有価証券利息を減額する
  2. 毎年1円ずつ帳簿価額を増やし、有価証券利息を増額する
  3. 毎年4円ずつ帳簿価額を増やす
  4. 満期まで調整せず、償還時に一括で4円を利息とする
こたえを見る

正解: 2. 毎年1円ずつ帳簿価額を増やし、有価証券利息を増額する

差額4円を4年で割ると毎年1円。額面より安く取得したので帳簿価額を1円ずつ増やし、有価証券利息を増額するのが正解。選択肢1は方向が逆、選択肢3は年数で割っていない、選択肢4は毎期均等配分に反する。

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