配当をするときは、あわせて準備金を積み立てなければなりません。積立額の計算ルールを正確に押さえましょう。
先生、配当のとき準備金も積み立てるって言ってたけど、なんでわざわざ積み立てるの?
会社が利益を配りすぎて元手が減りすぎないよう、会社法が歯止めをかけているの。
配当のたびに一定額を会社に残しておく決まりよ。
繰越利益剰余金からの配当なら利益準備金を、その他資本剰余金からの配当なら資本準備金を積み立てます。
うぅ〜ん…いくら積み立てればいいんですかぁ?
積立額は、配当額の10分の1よ。
ただし上限があって、資本準備金と利益準備金の合計が資本金の4分の1に達するまで、なの。
その2つの条件、どっちを使うの?
両方を計算して、小さいほうを積み立てるの。
『配当額の10分の1』と『資本金の4分の1−既存の準備金』を比べて、少ない額ね。
たとえば配当10,000円なら10分の1で1,000円。
一方で資本金の4分の1までの残り枠が600円しかなければ、積立額は少ないほうの600円になります。
枠がいっぱいになったら、もう積み立てなくていいんですねぇ。
その通り。
準備金の合計が資本金の4分の1に達していれば、追加の積立ては不要よ。
仕訳は『繰越利益剰余金/利益準備金』で、配当と一緒に行うの。
10分の1と4分の1、数字がごっちゃになりそう。
小さいほう、って覚えるよ!
確認クイズ
資本金4,000,000円、資本準備金と利益準備金の合計が現在990,000円の会社が、繰越利益剰余金から300,000円を配当する。積み立てるべき利益準備金の額として正しいものはどれか。
- 30,000円
- 10,000円
- 20,000円
- 0円
こたえを見る
正解: 2. 10,000円
配当額の10分の1は300,000×1/10=30,000円。一方、資本金の4分の1は4,000,000×1/4=1,000,000円で、既に990,000円あるため積立て可能な残り枠は1,000,000−990,000=10,000円。両者の小さいほうを積み立てるので10,000円が正解。選択肢1は10分の1のみ、選択肢3・4は残り枠を誤っている。